SEMAGLUTIDE / 5mg

概要

セマグルチド（Semaglutide）は、GLP-1（グルカゴン様ペプチド-1）受容体作動薬であり、糖尿病治療および肥満管理に使用される注射型薬剤です。GLP-1受容体を刺激することで、インスリン分泌を促進し、食欲を抑制するため、体重減少と血糖値管理に効果的です。

もともとは2型糖尿病治療薬としてFDAに承認されましたが、体重減少効果が高いため、肥満治療薬としても広く使用されています。週1回の投与で効果が持続するため、利便性が高いのも特徴です。

効果

• 食欲抑制効果

  • 脳の満腹中枢を刺激し、食事摂取量を大幅に減少させる

• 体重減少

  • 12週間で10〜15%の体重減少が報告されている

• 血糖コントロール

  • インスリン分泌促進と糖新生抑制により、血糖値を安定化

• 脂肪燃焼促進

  • GLP-1受容体の刺激で基礎代謝が向上

• 心血管リスクの低減

  • 動脈硬化や心血管イベントのリスクが減少

• インスリン感受性向上

  • インスリン抵抗性が低下し、糖代謝が改善

副作用

• 消化器系の不調（初期使用時に多い）

  • 吐き気、嘔吐、下痢、便秘

  • 特に高脂肪食を摂取すると症状が悪化

• 低血糖（特に糖尿病治療中の場合）

  • インスリンや他の血糖降下薬と併用するとリスクが高まる

• 頭痛、めまい

  • 血糖値変動や脱水が原因

• 注射部位の反応

  • 腫れ、赤み、かゆみ

• 膵炎リスク（稀）

  • 腹痛や嘔吐が続く場合は即中止し、医師に相談

• 甲状腺腫瘍リスク（動物実験で確認）

  • 甲状腺髄様癌の家族歴がある場合は禁忌

半減期

約7日（週1回の投与で効果が持続）

使用頻度、使用量

• 肥満治療目的

  • 初期用量：0.25mg/週（4週間維持）

  • 増量フェーズ：0.5mg/週 → 1mg/週 → 2.4mg/週（徐々に増量）

  • 最大用量：2.4mg/週（肥満管理では最大）

• 糖尿病管理目的

  • 初期用量：0.25mg/週

  • 維持用量：0.5〜1mg/週

• 投与方法：皮下注射（腹部、大腿部、上腕部）

• サイクル期間：長期使用が基本（医師の管理下で継続）

推奨される併用サプリメント

• 胃腸ケア：プロバイオティクス、L-グルタミン

  • 消化不良や下痢の軽減

• 心血管ケア：オメガ3、CoQ10、ビタミンD

  • 動脈硬化リスクの低減

• 血糖管理サポート：シナモンエキス、クロム

  • インスリン感受性をサポート

• 電解質補給：ナトリウム、カリウム、マグネシウム

  • 脱水や低血糖を防止

• ビタミンB群：

  • 代謝サポートとエネルギー維持

注意点

1. 低用量から開始

   • 急激な食欲抑制が体に負担をかけるため、0.25mgからスタート

2. 投与日を一定に保つ

   • 毎週同じ曜日・時間に注射することで血中濃度を安定化

3. 高脂肪食を避ける

   • 消化器症状が悪化しやすいため、食事バランスを調整

4. 脱水対策を徹底

   • 水分をしっかり摂取し、電解質を補給

5. 精神症状に注意

   • 気分変動やうつ症状が見られた場合は医師に相談

まとめ

セマグルチド（Semaglutide）は、GLP-1受容体を刺激することで、強力な食欲抑制と脂肪減少効果を発揮する最新の肥満治療薬です。週1回の注射で持続効果が得られるため、利便性が高く、糖尿病治療だけでなく、肥満管理にも適しています。

減量サイクルやカットサイクルで脂肪を削りたいボディビルダーや、体重管理が難しい肥満患者にとって効果的ですが、初期には消化器系の副作用が強く出るため、少量から始めて徐々に増量するプロトコルを守ることが重要です。