クロミッド / 50mg * 50

クロミッド（Clomid / クロミフェンクエン酸塩）

概要

クロミッド（Clomid / Clomiphene Citrate）は、選択的エストロゲン受容体モジュレーター（SERM）の一種で、アナボリックステロイドのサイクル後回復療法（PCT）や男性のテストステロン産生回復に使用される薬剤です。本来は女性の不妊治療に用いられますが、アスリートやボディビルダーがステロイド使用後のホルモン回復を目的として使用することが一般的です。

クロミッドは、視床下部と下垂体のエストロゲン受容体をブロックし、黄体形成ホルモン（LH）と卵胞刺激ホルモン（FSH）の分泌を促進することで、精巣のテストステロン産生を回復させます。

効果

• ステロイド使用後のテストステロン産生回復
  • サイクル後の低下したテストステロンレベルを正常に戻す
• エストロゲンの影響を軽減
  • 視床下部のエストロゲン受容体をブロックし、LHとFSHの分泌を増やす
• 精子数と生殖機能の向上
  • 一部の男性不妊治療に使用される
• 女性化乳房（ギノコマスティア）のリスク低減
  • ステロイドサイクル中・後のエストロゲン増加を抑える
• HCG（ヒト絨毛性ゴナドトロピン）との併用で効果増大
  • HCGが精巣を刺激し、クロミッドが内因性テストステロンの回復を促進

副作用

• 視覚異常（特に高用量使用時）
  • ぼやけた視界、光に対する過敏症（使用中止で回復）
• 気分の変動
  • イライラ、情緒不安定、軽度の抑うつ症状
• 頭痛やめまい
  • 一部のユーザーで報告される
• 吐き気や胃腸の不快感
  • 軽度の消化器系の副作用
• テストステロンレベルが極端に高くなるとエストロゲン増加の可能性
  • まれにエストロゲンが増えすぎる可能性がある

半減期

約5〜7日（血中に長く残るため、PCTでは少しずつ減らしながら使用）

使用頻度、使用量

• 一般的なPCT（回復療法）プロトコル

  • ステロイドサイクル後の開始時：1日50mg（2週間）
  • その後の維持期間：1日25mg（2〜4週間）
  • 合計4〜6週間のPCTが推奨される

• HCGとの併用時（高用量HCG使用後のテストステロン回復）

  • HCG投与後にクロミッドを使用（50mg/日 → 25mg/日と漸減）

推奨される併用サプリメント

• 亜鉛・マグネシウム（ZMA） → テストステロン回復をサポート
• オメガ3・ビタミンD → 健康的なホルモンバランスを維持
• アシュワガンダ・トンカットアリ → 自然なテストステロン産生を促進

まとめ

クロミッドは、ステロイドサイクル後のPCTにおいて最も一般的に使用されるSERMの一つです。視床下部と下垂体のエストロゲン受容体をブロックすることで、LHとFSHの分泌を促し、テストステロンの回復を助けます。ただし、高用量では視覚異常や気分変動などの副作用が出ることがあるため、適切な使用が推奨されます。