マンジャロ・ペン型（Beljaro EZUSE) / 10mg

概要

マンジャロ（Mounjaro）は、チルゼパチド（Tirzepatide）を有効成分とするGLP-1/GIP二重作動薬で、2型糖尿病治療および体重減少を目的とした週1回投与型の皮下注射薬です。**GLP-1（グルカゴン様ペプチド-1）とGIP（胃抑制ペプチド）**の両方に作用し、インスリン分泌を促進しながら食欲を抑制するため、血糖管理と肥満治療において非常に有効です。

マンジャロは、特に肥満治療薬としても注目されており、減量効果が非常に高く、GLP-1単独作動薬（セマグルチドなど）よりも体重減少が大きいとされています。

効果

• 食欲抑制

  • GLP-1受容体の刺激により、満腹感が増加し食欲を抑制

• 脂肪燃焼と体重減少

  • 12〜24週間の使用で、体重の15〜20%減少が報告されている

• 血糖コントロール

  • インスリン分泌促進と肝臓での糖新生抑制により、血糖値を安定化

• インスリン感受性の改善

  • インスリン抵抗性を軽減し、糖代謝をサポート

• 心血管リスクの低減

  • 動脈硬化や心血管イベントのリスクが減少

• 慢性的な血糖管理

  • 長時間作用型で、週1回の注射で持続的に血糖値を安定させる

副作用

• 消化器系の不調（特に初期使用時）

  • 吐き気、嘔吐、下痢、便秘

  • 脂肪分の多い食事で症状が悪化

• 低血糖（特にインスリンとの併用時）

  • めまい、発汗、震え

• 頭痛、倦怠感

  • 血糖値変動や代謝変化による影響

• 注射部位の反応

  • 赤み、腫れ、かゆみ

• 膵炎リスク（稀）

  • 激しい腹痛が続く場合は即時中止

• 甲状腺腫瘍リスク（まれ）

  • 甲状腺髄様癌の家族歴がある場合は禁忌

• 脱水症状

  • 食欲低下による水分不足

半減期

約5日（週1回投与が基本）

使用頻度、使用量

一般的な使用量（糖尿病および肥満管理）

• 初期用量：2.5mg/週（4週間維持）

• 増量フェーズ：

  • 5mg/週（4週間）

  • 7.5mg/週（4週間）

  • 10mg/週（4週間）

  • 12.5mg/週（最大用量）

• 投与方法：ペン型自己注射（皮下に注射）

  • 腹部、大腿部、上腕部が一般的な注射部位

• サイクル期間：長期使用が基本（医師管理下での継続）

ペン型注射の使い方

1. 準備

   • 使用前にペンを冷蔵庫から出し、常温に戻す

   • 注射部位（腹部、大腿部、上腕部）をアルコール綿で消毒

2. 投与手順

   • ペンのキャップを外し、新しい針を装着

   • 投与量を調整（5mg設定）

   • 皮下に垂直に刺し、ゆっくり押し込む

   • 注射後10秒間保持してから針を抜く

3. アフターケア

   • 注射部位を軽くマッサージし、清潔を保つ

   • 使い捨て針を適切に廃棄

推奨される併用サプリメント

• 胃腸ケアサプリ：

  • プロバイオティクス、L-グルタミン → 消化不良や下痢を軽減

• 心血管ケア：

  • オメガ3、CoQ10 → 心血管リスクを軽減

• 血糖管理サポート：

  • クロム、シナモンエキス → インスリン感受性を向上

• 水分補給サプリ：

  • 電解質（カリウム、ナトリウム） → 脱水防止

• ビタミンB群：

  • 代謝サポートとエネルギー改善

注意点

1. 低用量から開始

   • 副作用を抑えるため、2.5mg/週からスタート

2. 定期的な血糖値チェック

   • 特に糖尿病患者は低血糖リスクがあるため注意

3. 高脂肪食を避ける

   • 脂肪分が多いと消化器症状が悪化しやすい

4. 精神症状に注意

   • 抑うつや不安感が強く出た場合は使用を中止

5. 持病や薬の併用を医師に相談

   • 特に甲状腺腫瘍の既往歴がある人は禁忌

まとめ

マンジャロ（チルゼパチド）ペン型注射は、GLP-1とGIPの二重作動薬として、強力な食欲抑制と脂肪減少効果を発揮する最新の肥満治療薬です。週1回の注射で持続的な効果を得られるため、利便性が高く、糖尿病治療だけでなく肥満管理にも優れた効果を発揮します。

ペン型注射の使い方が簡単で、長期使用が推奨される一方、副作用として消化器系の不調や低血糖リスクがあるため、適切なモニタリングと医師の管理が必要です。生活習慣改善と併用することで、より効果的な減量が期待できます。