低検出窓AAS総合ガイド|マステロン/プリモ/アナバー・短半減期・競技者向け
はじめに|このガイドの立ち位置と注意書き
「低検出窓 AAS」というキーワードで情報を探す層には、競技スポーツに出場する選手、職業上の薬物検査がある人、研究目的で薬物動態を調べる人など、さまざまな背景がある。本ピラー記事は 薬物動態(吸収・代謝・排泄のタイミング)に関する事実情報を整理する目的 で構成しており、ドーピング検査の回避方法を案内するものではない。
重要な前提を最初に明示する。
- 世界アンチ・ドーピング機構(WADA)および日本アンチ・ドーピング機構(JADA)の検査対象となる競技者は、AAS(アナボリック・アンドロジェニック・ステロイド)の使用そのものが禁止されており、検出窓の長短にかかわらず違反が成立する。
- 本サイトは医薬品の個人輸入代行であり、競技参加中の使用は推奨しない。
- 検出窓(detection window)に関する数値は 代謝研究の論文値・標準的な範囲 であり、個人差・代謝速度・用量・併用薬剤によって大きく前後する。
そのうえで、エステル(分子に結合した脂肪酸の鎖、放出速度を決める)、半減期(体内濃度が半分になるまでの時間)、検出窓(尿中代謝物が分析機器で検出される期間)という3つの薬物動態指標を、4種類のAASについて整理する。
この記事で扱う内容(目次)
- 検出窓とは何か:半減期との違い
- 検査回避目的の推奨はしない:本サイトの立場
- マステロン・プロピオネート:短鎖DHT誘導体
- アナバー(オキサンドロロン):経口・短半減期
- プリモボラン・エナンセート:長鎖だが代謝物が単純
- テストステロン・プロピオネート:T/E比検査と内因性ホルモン
- WADA・JADA 検査制度の基礎
- 関連カテゴリ(カット系・エステル別)への導線
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検出窓とは何か:半減期との違い
混同されやすい用語を整理する。
半減期(half-life) は、血中濃度が半分になるまでの時間を指す。薬理学的な作用時間の目安となり、注射間隔や経口投与の頻度を決める指標として用いられる。
検出窓(detection window) は、投与停止から尿中(あるいは血中)で代謝物が 分析機器の検出下限を上回って残っている期間 を指す。半減期が短くても、代謝物が脂肪組織などに蓄積し長期間排泄され続けるケースがあり、半減期と検出窓は一致しない。
検出技術の側では、ガスクロマトグラフィー質量分析法(GC-MS)および液体クロマトグラフィー質量分析法(LC-MS)が標準であり、近年は炭素同位体比質量分析(IRMS, Isotope Ratio Mass Spectrometry)が外因性テストステロンの判別に用いられている。検出機器の感度が年々向上しているため、過去の論文値より検出窓が延長する傾向がある点に留意したい。
検査回避目的の推奨はしない:本サイトの立場
繰り返しになるが、本記事は 検査をすり抜ける手段を解説する目的では書かれていない。次の3点を本サイトの方針として明示する。
1. WADA・JADA の検査対象選手は使用そのものが禁止 であり、検出されないことと違反しないことは別問題である。Whereabouts(居場所情報登録)制度の対象選手は、抜き打ち検査が原則であり、検出窓の予測は実務上ほぼ機能しない。 2. 個人差が大きい。同じ用量・同じエステルでも、代謝速度・体脂肪率・腎機能によって検出期間は前後する。論文値はあくまで平均値である。 3. 本サイトの情報提供は研究・自己理解の補助 を目的としており、競技参加中の使用、職業上の検査回避、検査義務のある立場での使用は推奨しない。
そのうえで、薬物動態の事実情報として、以下4品目の半減期・検出窓のデータを整理する。
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マステロン・プロピオネート:短鎖DHT誘導体
製品名:Masteron Propionate(マステロン・プロピオネート)100mg/ml × 10ml 有効成分:ドロスタノロン・プロピオネート(Drostanolone Propionate) 価格:¥12,000(2026-05-15時点)
薬物動態
ドロスタノロンはDHT(ジヒドロテストステロン、テストステロンの代謝産物の一つで男性ホルモン受容体に強く結合する)の誘導体であり、構造上アロマターゼ(テストステロンをエストロゲンに変換する酵素)の基質にならない。エストロゲン化しない性質から、コンテスト・プレップ期(競技会前の絞り込み期)に選択されることが多い化合物である。
- 半減期:プロピオネート・エステル付加で約1〜2日
- 検出窓:文献値で投与停止後 約2〜3週間 が一般的に引用されるが、感度の高いLC-MS/MS環境では3週間以降も代謝物が検出された報告例がある(Schänzer et al., Drug Test Anal などの代謝研究を参照)
- 投与頻度:短鎖のため通常は週3回〜隔日
マステロン・プロピオネートの位置づけ
「マステロン プロピオネート 検出窓」という検索意図に対する回答としては、論文値で2〜3週間というのが一つの目安となる。ただし上述のとおり、検出感度の向上により実態はやや延長する傾向にある。エストロゲン関連副作用が出にくい設計のため、PCT(ポスト・サイクル・セラピー、サイクル後の内因性ホルモン回復期)前後のブリッジ目的で選択されるケースもある。
商品ページ:マステロン・プロピオネート 100mg×10ml
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アナバー(オキサンドロロン):経口・短半減期
製品名:アナバー / Anavar(オキサンドロロン)10mg × 100錠 有効成分:オキサンドロロン(Oxandrolone) 価格:¥16,000(2026-05-15時点 / 在庫変動あり、欠品中の期間あり)
薬物動態
オキサンドロロンは経口AASのなかでも肝毒性が比較的軽度な化合物として知られ、副作用プロファイルの観点から女性アスリートの臨床研究にも用いられてきた経緯がある(HIV関連の筋萎縮、熱傷後の同化療法など、海外では適応外を含む臨床利用例がある)。
- 半減期:約9時間(経口、短い)
- 検出窓:文献値で投与停止後 約2〜3週間。代謝物としてエピオキサンドロロンが主な指標となる
- 投与頻度:半減期が短いため1日2回に分割する設計が一般的
アナバーの位置づけ
経口でありながら検出窓が比較的短い点が薬理学的な特徴である。ただし「短い検出窓 = 検査に安全」ではない。WADA禁止表に明記された物質であり、Whereabouts対象選手の使用は検査時期にかかわらずアウトである。
なお本商品は在庫変動が大きく、欠品中の期間が発生する。最新の在庫状況は商品ページで確認のこと。
商品ページ:アナバー 10mg×100
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プリモボラン・エナンセート:長鎖だが代謝物が単純
製品名:Primobolan Enanthate(プリモボラン・エナンセート)100mg × 30アンプル 有効成分:メテノロン・エナンセート(Methenolone Enanthate) 価格:¥45,000(2026-05-15時点)
薬物動態
メテノロンはDHT誘導体で、構造的にアロマターゼの基質にならない。プリモボラン・アセテート(経口、半減期 約4〜6時間)とプリモボラン・エナンセート(注射、エナンセート・エステル)の2形態が存在し、本商品は後者の注射型である。
- 半減期:エナンセート付加で約5〜7日(長鎖)
- 検出窓:メテノロン自体の代謝物は比較的単純であるが、長鎖エステルのため血中残留が長く、文献値で 投与停止後 約4〜5週間以上 の検出報告がある。短鎖のアセテートと比較して検出窓は延長する
- 投与頻度:週1〜2回の注射
プリモボラン・エナンセートの位置づけ
「プリモは検出されにくい」という言説がインターネット上で流通しているが、これは過去の検査感度における経口アセテート形態の話が混同されているケースが多い。現代のLC-MS/MS環境では、エナンセート形態は半減期相応の検出期間が観察される。
エストロゲン関連副作用が極めて出にくく、女性使用例も多い(海外臨床)。価格帯はやや高めで、4SKU中最高値となる。
商品ページ:プリモボラン・エナンセート 100mg×30アンプル
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テストステロン・プロピオネート:T/E比検査と内因性ホルモン
製品名:Testosterone Propionate(テストステロン・プロピオネート)100mg × 30アンプル 有効成分:テストステロン・プロピオネート(Testosterone Propionate) 価格:¥18,000(2026-05-15時点)
薬物動態と T/E 比検査の特殊性
テストステロンは 内因性ホルモン(体内で自然に生成される) であるため、外因性投与の判別は他のAASと検査方法が異なる。検査の標準は T/E比(テストステロン/エピテストステロンの尿中比) であり、WADA基準では4.0を超えると追加検査(IRMS、炭素同位体比質量分析)に進む。
- 半減期:プロピオネート付加で約1〜2日(短鎖)
- 検出窓(T/E比):文献値で 投与停止後 6〜8週間程度 が引用される。短鎖エステルでもテストステロン自体が内因性ホルモンであるため、T/E比の異常状態は半減期以上に長引く
- IRMS検査:外因性テストステロンは合成過程で炭素同位体比(¹³C/¹²C)が天然テストステロンと異なるため、半永久的に判別可能とされる
- 投与頻度:短鎖のため隔日〜週3回
テストステロン・プロピオネートの位置づけ
「短鎖だから検出窓も短い」という直感は、テストステロンに関しては当てはまらない。内因性ホルモンであるテストステロンは、半減期と検出窓の乖離が他のAASより大きい代表例である。サイクル全般のテストステロン土台(あらゆるAASサイクルでベースとして用いられるテストステロン補充)として広く使用されるが、検出窓の観点では最も警戒すべきAASの一つでもある。
商品ページ:テストステロン・プロピオネート 100mg×30アンプル
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WADA・JADA 検査制度の基礎知識
競技者・関係者は把握しておくべき基本制度を整理する。
検査の種類
- 競技会検査(In-Competition Testing):大会会場での尿/血液採取
- 競技会外検査(Out-of-Competition Testing):Whereabouts(居場所情報登録)制度に基づく抜き打ち検査
- 生体パスポート(ABP, Athlete Biological Passport):血液・尿の経時的変動を個人ごとに記録、AASのみならずEPO等の判定にも用いられる
違反成立のライン
WADA禁止表に記載された物質を体内に有していること、または使用したことが立証されれば違反成立となる。検査の有無、検出窓の長短は違反成立の構成要件ではない。Strict Liability(厳格責任)原則により、選手側に故意の有無を問わず責任が生じる。
競技者でない一般使用者の場合
職業上の薬物検査(警察・公務員・一部企業の入社時検査など)はAASを対象としていないケースが多いが、業界・職種により異なる。「検査対象になるか」「違反となるか」は所属組織の規約による。
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関連カテゴリへの導線
低検出窓AASに関心がある場合、以下の関連カテゴリも参考になる。
カット系AAS総合(F5クラスタ)
マステロン・アナバー・プリモは、いずれもコンテスト・プレップ期の「カット系」AASに分類されることが多い。エストロゲン化しない設計・水分貯留の少なさ・筋肉のドライな見た目という共通点がある。カット系AAS全般の比較は以下を参照。
→ {placeholder-aas-04-cutting}
エステル別徹底比較(F5クラスタ)
プロピオネート・エナンセート・アセテート・シピオネートなど、エステル種別ごとの半減期・投与頻度・血中濃度の安定性については、エステル別解説を参照。
→ {placeholder-aas-03-ester}
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LINEでガイドを受け取るFAQ
Q1. マステロンとアナバーで検出窓が短いのはどちらか。 A. 文献値ではいずれも投与停止後 約2〜3週間と類似する範囲で報告されている。半減期はアナバー(経口、約9時間)の方がマステロン・プロピオネート(約1〜2日)より短いが、検出窓は代謝物の蓄積と検出感度に依存するため、半減期の短さがそのまま検出窓の短さに対応するわけではない。
Q2. テストステロン・プロピオネートは短鎖なのに検出窓が長いのはなぜか。 A. テストステロンが内因性ホルモン(体内で自然に生成される)であるため、外因性投与の判別がT/E比(テストステロン/エピテストステロン比)に依存する。比率の異常は半減期以上に長期間持続する。さらにIRMS(炭素同位体比質量分析)では合成テストステロン由来の同位体比異常が半永久的に検出可能とされる。
Q3. 検査回避目的で低検出窓AASを選びたい。 A. 本サイトは検査回避目的の選定は推奨していない。WADA・JADAの検査対象選手は、検出されないことと違反しないことは別問題であり、Strict Liability(厳格責任)原則により故意の有無を問わず違反が成立する。職業上の薬物検査は組織規約による。
Q4. プリモボランは検出されにくいと聞いたが本当か。 A. インターネット上の言説の多くは、過去の検査感度における経口プリモボラン・アセテートの話が混同されているケースが多い。現代のLC-MS/MS環境ではプリモボラン・エナンセート(注射型・長鎖)は半減期相応の検出期間が観察され、投与停止後4〜5週間以上の検出報告がある。
Q5. 検出窓の数値は確定的なものか。 A. 確定値ではない。論文値は代謝研究の標準的範囲であり、個人差(代謝速度・体脂肪率・腎機能・併用薬剤)によって前後する。検出機器の感度向上により、過去の論文値より検出窓が延長する傾向もある。