
【初心者向け】ステロイドの注射方法は?
はじめに
ステロイドを安全に使用するためには、正しい知識と技術が必要です。この記事では、注射に必要な道具と、正確な手順を画像付きで詳しく解説します。
ステロイドを注射するために必要なもの
- シリンジ
- 注射針
- アルコールのウェットティッシュ
- 絆創膏
1サイクル分がセットになったものを全て当ストアで購入できます。
ステロイドを注射する部位について
ステロイドを注射する箇所は主に4つあります。
- 左肩
- 右肩
- 左尻
- 右尻
肩への注射は、予防接種やワクチン接種と同じやり方です。お尻への駐車は、お尻の横側にある中殿筋に注射します。
ロングエステルのステロイド(テストステロンエナンセート、ボルデノン、トレンボロンエナンセートなど)は、1週間で1〜2回の注射で良いため、打つのが簡単なお尻へ注射します。
ショートエステルのステロイドは、2日に1回注射が必要なため、左右のお尻だけで回そうとすると傷や腫れが治っておらず、左右の肩も利用する必要があります。
ステロイドを注射する際の手順
それでは実際の手順について、写真付きで解説していきます。
ステロイドのバイアルから薬剤をシリンジに入れる
今回必要なものがこちらです。

針とシリンジの封をあけて、シリンジに針を差し込みます。

続いて、針をステロイドのバイアルに差し込んで、バイアルを逆さにして薬剤をシリンジに入れます。ステロイドは油性、シリンジを強く引っ張ることで、ゆっくりとシリンジに薬剤が移っていきますので、必要量を吸い上げてください。もし複数のステロイドをスタックする場合は、そのまま次のバイアルから薬剤を吸い出します。1つのシリンジに複数の薬剤を混ぜても大丈夫です。

シリンジに吸い上げたら、バイアルから注射針を抜き、シリンジを引っ張って少し空気を入れてください。バイアルに1度でも指した針は、切っ先が劣化して皮膚を貫通しない場合があるので、ここで針を新しいものに交換します。なお次回注射時に、バイアルから吸い出すためにこの針は再利用して良いので、保存しておいてください。
針を交換したら、シリンジを押して先程入れた空気を抜いてください。針の先から薬剤が少しだけ垂れてきたらOKです。なお、血管への静脈内注射は空気が残っていると危険ですが、ステロイドは筋肉注射ですので多少の空気なら大丈夫と言われていますが、念には念を入れてましょう。
なお、バイアルでなくアンプルの場合のステロイドも同様の手順で大丈夫です。アンプルを割る際には少しコツがいりますので、下記の動画を参考にしてください。
アンプルの場合は針を2本用意する必要がなく、アンプルから吸い上げた針をそのまま体に注射して問題ありません。バイアルの場合はゴムに針を刺入する際、針が劣化してしまうので新しいものに交換する必要があります。
ステロイドを注射する
こちらについては下記のyoutube動画をご覧ください。中殿筋への注射は、針が見えなくなるまで差し込んで大丈夫です。中殿筋周りは比較的安全に注射が可能です。
ステロイドを注射した後の処理
使用したシリンジと注射針については、絶対に再利用しないでください。特に、針は感染症を引き起こす可能性があります。シリンジも皮膚から針を抜く際に、血液がシリンジ内に逆流することがあるので、毎回新しいものを利用してください。
シリンジは通常のゴミとして捨てて大丈夫ですが、針は地方自治体の案内に従って廃棄してください。かさばるものではないので、1年分を何処かにためておいて、一度に捨てる形で問題ないと思います。
バイアルは直射日光の当たらない常温で保管します。冬などで温度が低くなると成分が結晶化してしまう場合がありますので10度〜30度が理想です。万が一結晶化してしまった場合は湯煎で結晶を溶かしてください。