テストステロン・エナンセート vs SARMs|AAS主力vs選択的アンドロゲン受容体・効果/副作用/コスパ徹底比較【2026年版】
「最初に手を出すならテストステロン・エナンセート(以下テストE)?それともSARMs?」 — これはトレーニング歴2-5年あたりで誰もが一度は迷う分岐点だ。SNSでは「初心者はSARMsから」「いやSARMsは中途半端、最初からテストEが正解」と両論が飛び交うが、両者は同じ土俵で比較するものではない。性質が根本的に違う。
ここでは、ボディビル/フィジーク向けの増量を目的としたケースで、テストE(注射型AAS主力)とSARMs(リガンドロール/RAD140などの選択的アンドロゲン受容体モジュレーター)を、効果・副作用・コスト・回復しやすさの4軸で並べて比較する。20年やっている中の人とジム仲間の実体験+公開臨床データがベース。
結論(まず3行)
- 純粋な筋量増加効率はテストE >> SARMs(12週で除脂肪体重+5-7kg vs +2-4kg)
- ただしHPTA抑制・脂質悪化・回復期間はテストEのほうが重く、PCT(サイクル後の回復療法)も必須でハード
- 「初めての注射が怖い」「血液検査の体制がまだない」段階ではSARMs、「本気で1年かけて仕上げる」フェーズに入ったらテストEが現実解
テストステロン・エナンセートとは
テストEは、人体が本来生成しているテストステロンに「エナンセート酸エステル」を結合させた注射型AAS。エステル結合により脂溶性が高まり、油性溶液として筋肉内注射すると皮下から徐々に放出され、半減期が約7-10日になる。週1-2回の注射で安定した血中濃度を維持できる、AASの中では最も基本的かつ研究データが豊富な化合物。
医療現場では男性ホルモン補充療法(TRT)としても使われ、アメリカでは数十年の処方実績がある。FDA承認薬であり、添付文書も整備されている(米国の例ではDelatestryl、Xystなどの製品名)。
テストEのポジション
ボディビル界隈で「テストEがbase」と言われる理由は、(a)単純に筋量増加効率が高い、(b)半減期が長く頻回注射不要、(c)他のAASと組み合わせる際の土台になる、の3点だ。スタックを組む場合、テストE 300-500mg/週を土台に、トレンボロン/マステロンなどを上乗せする設計が王道。
SARMsとは(再確認)
SARMs(Selective Androgen Receptor Modulators、選択的アンドロゲン受容体モジュレーター)は、筋肉と骨のアンドロゲン受容体に選択的に作用するよう設計された経口化合物群。代表格はオスタリン(MK-2866)、リガンドロール(LGD-4033)、RAD140(テストロン)など。
設計思想としてはAASの「筋同化(アナボリック)効果」と「男性化(アンドロゲン)副作用」を切り離すことを目指したが、実際は完全には分離できておらず、特にリガンドロールやRAD140は用量を上げるとAAS的な副作用も出る。
比較1: 筋量増加効率
公開されている臨床試験ベースで並べる。
テストE
Bhasinら(1996, NEJM)の有名な12週試験では、テストエナンセート600mg/週 + 高強度トレで除脂肪体重+6.1kg(プラセボ+トレ群は+1.9kg)。300mg/週でも除脂肪体重+3kg台の数字が出ている。
実際のジム経験ベースでも、テストE 400-500mg/週 × 12週 + 適切な栄養 + トレで、除脂肪体重+5-7kgは現実的なレンジ。
SARMs(リガンドロール)
Basariaら(2013)の第I相試験では、LGD-4033 1.0mg/日 × 21日でも除脂肪体重が有意に増加。市販ボトルでよく使われる5-10mg/日 × 8-12週の範囲では、除脂肪体重+2-4kgが現実的なレンジ(個人差・栄養トレ環境で大きく変動)。
比較
純粋な筋量増加だけ見れば、12週でテストEが2倍弱の効率。ただしテストEは水分も乗りやすく、サイクル後3-4週で2-3kgは抜けるので、最終的に残る除脂肪は+4-5kg程度。SARMsは水分が乗りにくいぶん、抜けも少ない。
比較2: 副作用プロファイル
| 項目 | テストE | リガンドロール5-10mg | オスタリン15-25mg |
|---|---|---|---|
| HPTA抑制 | 非常に強(完全停止) | 強 | 中 |
| 芳香化(エストロゲン化) | あり(要AI併用検討) | ほぼなし | ほぼなし |
| 脱毛・前立腺 | あり(DHT変換) | 軽微 | 軽微 |
| HDL低下 | 中 | 強 | 中 |
| 肝酵素上昇 | 軽微(注射型) | 中 | 軽-中 |
| ニキビ・皮脂 | 強 | 軽微 | ほぼなし |
| ウォーターリテンション | 強 | 軽 | ほぼなし |
| 注射が必要か | 必要 | 不要(経口) | 不要(経口) |
副作用で見る分岐
- 脱毛家系・前立腺の不安がある人 → SARMs寄り
- ニキビ体質、感情の波が苦手 → SARMs寄り
- 注射に抵抗がある(初回) → SARMs寄り
- 既に長くトレしていて、本気の増量フェーズ → テストE寄り
- 海外渡航や検査が近い → SARMsはWADAで検出可能、テストEも当然NG。両方とも禁止物質なのでアスリートは原則手を出さない
比較3: PCTと回復
テストEのPCT
テストE 300-500mg/週 × 12週後のPCT標準パターン:
- HCG: サイクル最終週から2週間、500-1000IU週2-3回
- ノルバデックス: 4週(20mg/日 × 2週、10mg/日 × 2週)
- クロミッド併用も選択肢
PCT終了後、内因性テストステロンが完全回復するまで2-4ヶ月。長期高用量を続けた場合、回復が不完全に終わる例もある(secondary hypogonadism、二次性性腺機能低下症)。
SARMsのPCT
リガンドロール5-10mg/日 × 6-8週後のPCT:
- ノルバデックス20mg/日 × 4週、または
- クロミッド25mg/日 × 4週
HCGは原則不要。回復までの目安は1-2ヶ月。
回復で見る分岐
- 30代後半以降、家族計画(妊孕性)が視野 → SARMsから入る、もしくはテストEなら短期サイクル限定
- 1年単位で本気の仕上げ → テストEで腰を据える
- 「体験してみたい」段階 → SARMsで手応えを掴んでから判断
比較4: コスト
| 項目 | テストE 12週(400mg/週) | リガンドロール 8週(10mg/日) |
|---|---|---|
| 主役剤コスト | 約¥18,000-25,000 | 約¥13,000 |
| ニードル/シリンジ | 約¥3,000-5,000 | 不要 |
| AI(アロマターゼ阻害薬・アリミデックス等) | 約¥5,000-10,000 | 不要 |
| PCT(クロミッド/ノルバデックス) | 約¥3,000-5,000 | 約¥3,000-5,000 |
| 血液検査(前後2回) | 約¥30,000-50,000 | 約¥30,000-50,000 |
| 合計目安 | 約¥60,000-95,000 | 約¥45,000-70,000 |
血液検査が固定費として大きい。サイクルごとに必ず入れる前提なら、コスト差はそこまで大きくない。
どちらを選ぶかのフロー
1. トレ歴2年未満 → どちらもまだ早い(自然のままで余白がある) 2. トレ歴2-4年、増量に頭打ち感 → SARMs(リガンドロール5mg × 6週)から 3. SARMsを1-2サイクル経験済み、副作用と回復のパターンを把握 → テストEへの移行検討 4. 30代後半以降で短期で見た目を変えたい → テストE短期(8週400mg/週)+ 完全PCT 5. 大会参加・本気のコンテストプレップ → テストEを土台に、スタックの世界
スタック設計の入口
テストEを選ぶ場合、初回サイクルは単剤推奨だが、慣れた人のスタック例として:
- テストE 400mg/週 + マステロン200mg/週 × 12週(カット寄り)
- テストE 500mg/週 + ボルデノン400mg/週 × 14週(増量寄り)
- テストE 300mg/週 + アナバー50mg/日(週1-6) × 12週(増量+カットの中間)
SARMsを選ぶ場合のスタック例:
- リガンドロール5mg + カーダリン10mg(脂肪燃焼補助)× 8週
やってはいけないこと
- テストEとSARMsを同時に走らせる(HPTA抑制が二重にかかる、PCTが破綻する)
- 血液検査を入れずに走らせる
- 21歳未満での使用
- 既往疾患を伏せて自己判断で走らせる
- PCTの省略
FAQ
Q1. 初心者にはどちらが向いていますか? A. 「初心者」の定義によります。トレ歴2年以下なら自然のまま伸び代がまだあるためどちらも非推奨。トレ歴3年超で頭打ちを感じている人なら、まずSARMs(リガンドロール5mg/日 × 6週)で副作用パターンと回復を体験してから、必要に応じてテストEに進む流れが事故が少ないです。
Q2. テストEは週何回打ちますか? A. 半減期7-10日なので週1回でも血中濃度は維持できますが、ピークと谷を平らにするため週2回(月曜・木曜など)に分割する人が多いです。
Q3. SARMsだけで十分という意見は本当ですか? A. 用途次第です。+2-4kgの除脂肪で満足できる、副作用と回復を軽くしたい人にはSARMsで十分。+5-7kgを狙う、コンテスト勝負レンジに入りたい人にはSARMsだけでは届きません。
Q4. テストEで芳香化を抑えるためにアリミデックス(アナストロゾール)は必要ですか? A. 用量と個人差によります。300mg/週なら不要なケースも多く、500mg/週超では女性化乳房リスクが上がるため0.25-0.5mg隔日を入れる人が多いです。E2(エストラジオール)を血液検査で見ながら判断するのが正解。
Q5. SARMsからテストEに移行するときの間隔は? A. SARMsサイクル+PCT終了後、最低4-6週空けてから次のサイクルに入るのが基本。HPTA系の回復を確認してから次に行きましょう。
Q6. テストEは女性も使えますか? A. 不可。テストEは男性化症状(声の低音化、クリトリス肥大、体毛増加など)が確実に出ます。女性にはアナバー低用量等が選択肢になります。
Q7. 250mg/10mlと400mg/10mlの違いは? A. 濃度の違い。400mgのほうが1mlあたりの含有量が多く、注射量が少なくて済む(週400mgなら250mg濃度で1.6ml、400mg濃度で1ml)。注射の負担を減らしたい人は400mg濃度が選ばれます。
Q8. テストE単体で12週走った場合、何kg増えますか? A. 個人差・栄養・トレが大きく影響しますが、400mg/週 × 12週で除脂肪体重+5-6kg、サイクル後の水分抜けを考慮すると最終的に+4-5kg残るのが実体験ベースの目安です。
Q9. 注射場所はどこがいいですか? A. 大臀筋(お尻の上外側)が最も基本。慣れたら大腿外側、三角筋(肩)も使えますが、初回は大臀筋一択。
Q10. PCT後にテストステロンが戻りません。どうすれば? A. PCT終了から12週経過してもLH/FSH・テストステロンが戻らない場合は、内分泌科専門医を受診してください。secondary hypogonadism(二次性性腺機能低下症)として治療対象になります。
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免責事項
本記事は個人輸入代行サイトでの情報提供を目的としており、医薬品の効能を保証するものではありません。テストステロン・エナンセートおよびSARMs各成分は日本国内で医薬品として一般流通しておらず、個人輸入は自己責任の範囲となります。既往疾患のある方は医師の判断を仰いでください。本記事は医師の診断・治療を代替するものではありません。