HMG vs HCG|PCTでのFSH補充が必要なケース

HMG vs HCG|PCTでのFSH補充が必要なケース

リード

サイクルを終えて PCT(Post Cycle Therapy=サイクル後の自然分泌回復療法)に入ったものの、「将来的に子どもが欲しい」「精液検査で精子数が下がっていた」「精巣のサイズがしぼんで戻らない」といった不安を抱えている方は少なくありません。

PCT の定番薬として HCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)を使う方は多い一方で、海外フォーラムや論文では「HMG(ヒト閉経期ゴナドトロピン)を併用しないと精子形成は戻りにくい」という話題もよく出てきます。

この記事では、HMG と HCG の違いを LH(黄体形成ホルモン)・FSH(卵胞刺激ホルモン)という 2 つのホルモンの観点から整理し、PCT で FSH 補充までが必要になる典型ケースと、HCG 単独で十分なケースを切り分けて解説します。入手難易度や費用感、当店での取扱状況、医療機関に相談すべき判断ラインまで踏み込みます。

結論

PCT で HCG 単独が向くのは、短期サイクル後で妊活を急がず、精巣容積の落ち込みも軽度なケースです。一方、長期・高用量サイクル後で精液検査の数値が悪化していたり、精巣容積が大幅に縮小して戻らない場合は、LH を模倣する HCG だけでは精子形成に必要な FSH 刺激が足りず、HMG による FSH 補充が選択肢に入ります。HMG は国内では医師の処方が前提で、個人輸入では入手しづらい区分の薬剤です。当店では HCG(¥15,000 / 5000IU × 5 点)の取扱がありますが、HMG は取り扱っておりません。妊活を本気で考える段階では、生殖医療を扱うクリニックへの相談を優先することをおすすめします。

HMG と HCG はそもそも何が違うのか

HMG と HCG はどちらも「ゴナドトロピン」と呼ばれるホルモン製剤のグループに含まれますが、含有しているホルモンの種類が異なります。

HCG は LH を模倣するだけのホルモン

HCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)は、胎盤から分泌されるホルモンを精製したものです。化学構造が LH(黄体形成ホルモン)と非常に似ているため、男性の体内では LH と同じ受容体に作用します。

LH は精巣のライディッヒ細胞に働きかけ、T(テストステロン)を作らせるホルモンです。AAS(アナボリックステロイド)サイクル中は、外から T 系の薬を入れているせいで HPTA(視床下部-下垂体-性腺軸)のフィードバックがかかり、自分の LH 分泌が止まります。LH が止まれば精巣は T を作らなくなり、しぼんでいきます。

HCG を投与すると、止まっていた LH の代わりに精巣を直接刺激できるため、精巣容積の維持や T 産生の回復に使えます。

HMG は LH と FSH の両方を含む

HMG(ヒト閉経期ゴナドトロピン)は、閉経後の女性の尿から精製されたホルモン製剤で、LH 活性と FSH(卵胞刺激ホルモン)活性の両方を含みます。製品によって LH:FSH 比は変わりますが、概ね 1:1 のものが多く流通しています。

FSH は男性ではセルトリ細胞に働きかけ、精子形成(精子そのものを作る工程)に関与します。LH(あるいは HCG)で T だけ刺激しても、FSH の刺激が無いと精子の数や運動率が戻りきらないケースがあるのは、この役割分担が理由です。

一行で覚えるなら

  • HCG = LH 代用(精巣で T を作らせる)
  • HMG = LH + FSH 代用(T 産生に加えて精子形成も刺激する)

PCT で HMG までが必要になる典型ケース

「HCG だけでは足りない」と判断される代表的なシチュエーションは、文献やリプロダクション領域の臨床現場で挙げられる以下のパターンです。

1. 精液検査で精子数・運動率が明らかに下がっている

サイクル後に精液検査(精液所見検査)を受け、精子濃度が極端に低い(無精子症や乏精子症と判定されるレベル)、運動率が大幅に落ちているなどの結果が出ているケースです。

HCG 単独療法と HCG + HMG 併用療法を比較した男性性腺機能低下症の臨床研究では、HCG 単独で T 値が正常域に戻っても、精子形成までは回復しなかった被験者群に対し、HMG を追加投与することで精子が確認された例が複数の臨床研究で報告されています。

2. 長期・高用量サイクルを繰り返してきた

数か月から数年単位で AAS を継続してきた、いわゆる「ブラスト&クルーズ」を長く続けてきた、複数化合物を高用量でスタックしてきたといった履歴がある場合、HPTA の抑制期間が長いほど、自然な FSH 分泌までしっかり立ち上げ直すのに時間がかかる傾向があります。

LH 系の刺激(HCG)だけ入れても、FSH 側が長期間抑制されたままで精子形成が戻りづらい、というのが文献的に指摘されているパターンです。

3. 精巣容積が大幅に縮小して戻らない

サイクル前と比較して精巣容積が明らかに小さくなり、HCG を導入してもサイズ感が回復しない、あるいは触診・超音波で容積減少が指摘されているケースです。精巣容積は精子形成能と相関するため、容積低下が大きい場合は FSH 補充の検討対象になります。

4. 妊活のタイムリミットが近い

「半年〜1 年以内に妊娠を考えている」「年齢的に長期間待てない」といった、時間的余裕が少ないケースでは、HCG 単独でゆっくり回復を待つよりも、HMG 併用で精子形成の立ち上げを早める判断が取られることがあります。

PCT で HCG 単独でも十分なケース

逆に、以下のような条件であれば、HCG 単独+SERM(クロミフェン・タモキシフェン等)による標準的な PCT で大きな問題が出にくいとされています。

1. 短期サイクル(8〜12 週程度)で初回〜数回目

サイクル歴が浅く、抑制期間も比較的短い場合、HPTA は FSH 側も含めて自然に立ち上がりやすい状態にあります。HCG で精巣を刺激しつつ SERM で LH/FSH 分泌を促す、というオーソドックスな PCT で間に合うケースが多いです。

2. 当面は妊活の予定がない

「子どもは数年先で考える」「いまは体作りを優先」というステージでは、精子形成の即時回復よりも T 値や体調の正常化が PCT のゴールになります。この場合は HCG + SERM の組み合わせで PCT を組み、精液所見の評価は時間をかけて行うのが一般的です。

3. 精巣容積の縮小が軽度

サイクル中の精巣容積低下が軽度で、HCG 導入により早期にサイズ感が戻ってくるパターンでは、FSH 補充までしなくても回復していくケースが多いと考えられています。

4. 通常 PCT として HCG + クロミフェン/タモキシフェンを組む

クロミフェン(クロミッド)やタモキシフェン(ノルバデックス)といった SERM(選択的エストロゲン受容体モジュレーター)は、エストロゲンのネガティブフィードバックを外し、内因性 LH/FSH の分泌を増やす方向に働きます。HCG で精巣を起こしながら SERM で上流(下垂体)を回す組み立ては、PCT の王道です。FSH 分泌が SERM で十分に立ち上がるなら、HMG 追加の必要性は下がります。

HMG と HCG の入手・価格・取扱の壁

実務的に大きく違うのが、入手難易度です。

HMG は国内処方ルートが基本

HMG は不妊治療領域で使われる医療用医薬品で、日本国内では生殖医療・内分泌内科などの処方が前提となります。個人輸入では取扱が限定的で、品質・温度管理(冷蔵流通)の観点からも、安易に海外通販に頼るのは難しい区分です。

HCG は個人輸入で比較的入手しやすい

HCG はボディビル・PCT 文脈で世界的に流通量が多く、海外製の凍結乾燥製剤が個人輸入で入手しやすい状況にあります。コスト面でも HMG より手が届きやすく、PCT の中心的なツールとして位置付けられています。

当店のポジション

当店では HCG(5000IU × 5 点 / ¥15,000)を取り扱っています。HMG は取扱がありません。HMG が必要と判断されるレベルのケースは、後述のとおり生殖医療を扱うクリニックでの管理が望ましいため、その方向に進んでいただくのが結果的に近道です。

商品ページ: HCG 5000IU × 5 点

医療機関への相談を優先すべきライン

以下のいずれかに当てはまる場合、個人輸入の HCG で自己流に組むのではなく、男性不妊外来・泌尿器科・内分泌内科などへの相談を先に検討してください。

  • すでに精液検査で精子濃度・運動率の異常を指摘されている
  • パートナーと具体的に妊活のタイムラインを共有している
  • 精巣容積の大幅低下が PCT を進めても戻らない
  • サイクル歴が長期にわたり、複数回 PCT を試してもベースラインの T 値・気力が戻っていない
  • 既往歴(下垂体疾患、精索静脈瘤、過去の精巣外傷など)がある

医師の管理下であれば、HMG を含めた治療選択肢が広がるだけでなく、ホルモン値・精液所見を経時的にモニタリングできるため、判断材料の質が大きく変わります。

まとめ:HCG で土台、HMG は専門医とともに

PCT のゴールが「T 値の正常化と日常コンディションの回復」であれば、HCG + SERM の標準的な組み立てで対応できるケースが大半です。一方、「精子形成の確実な回復」「妊活のタイムリミットが近い」というゴールが入ってくると、HCG だけでは LH 刺激しか入らないため、FSH を補える HMG の出番が出てきます。

当店で取り扱っているのは HCG までの範囲です。HMG が視野に入る段階は、専門医の管理下で進める方が安全かつ効率的な領域だと考えています。サイクル後の体に向き合う最初の一歩としての HCG はこちらからどうぞ。

購入前にもう一度確認したい方へ。「ステロイドとSARMs徹底ガイド」はLINE登録で無料で受け取れます。

LINEでガイドを受け取る

FAQ

Q1. HCG だけで精子も戻りますか? A. サイクル歴が短く、抑制が浅い場合は HCG + SERM の組み立てで精子形成も戻ってくるケースが多いとされています。ただし長期・高用量サイクル後は、FSH 側の立ち上がりが弱く、精液所見が戻りきらないことがあります。

Q2. HMG を個人輸入で入手したいのですが? A. HMG は冷蔵流通が前提の不妊治療領域の薬剤で、当店では取り扱っておりません。本格的に FSH 補充が必要な段階は、国内の生殖医療クリニックでの処方ルートのほうが現実的で、品質・モニタリング両面で安全度が高い選択肢です。

Q3. HCG の用量はどのくらいから始めるのが一般的ですか? A. 海外フォーラムや PCT プロトコルでは 500〜1500IU を週 2〜3 回など、幅のあるレンジで議論されています。個人差が大きく、E2(エストラジオール)上昇や精巣の反応も人によって違うため、まずは控えめに始めて反応を見るのが無難です。具体的な数値判断は医師に確認してください。

Q4. PCT 中に精液検査は受けたほうがいいですか? A. 将来的に妊活を考えている方は、PCT 開始時とサイクル何度か経過後に精液検査を受けておくと、HMG 追加が必要かどうかの判断材料になります。泌尿器科や男性不妊外来で受けられます。

Q5. HCG と HMG を同時に使う場合の組み合わせは? A. 文献的には HCG 単独で数か月反応を見て、それでも精子形成が戻らない場合に HMG を追加するというステップが多く報告されています。組み合わせの調整はホルモン値モニタリングが前提なので、医療機関での管理が前提です。

この記事で紹介した商品
HCG 5000IU * 5点の商品ページを見る

選び方や使い方の全体像は「ステロイドとSARMs徹底ガイド」で。LINE登録で無料です。

LINEで徹底ガイドを受け取る
ブログに戻る