T3(リオチロニン) の用量とサイクル(一般知識)
安全第一で要点を整理します。
- 目的と位置づけ:サイクルのケア剤として
- 使い所(オン/ブリッジ/PCT あるいは 筋肥大フェーズ)
- モニタリング(該当項目)+自覚症状
- 注意:過不足・タイミング・相互作用。受診目安あり。
- 結論:安全第一。法令・競技規定・医師相談。
この記事でわかること
- 1. 本剤の要点(強み・弱み)
- 2. 設計の一般知識(サイクル/運用の考え方)
- 3. モニタリング(血液検査/自覚症状)
- 4. 併用と相性(役割分担)
- 5. 副作用・禁忌と受診目安
- 6. よくある失敗と対策
- 7. FAQ
- 8. 購入&無料パーソナル相談
1. 本剤の要点(強み・弱み)
T3(リオチロニン, Liothyronine)は甲状腺ホルモンT3の製剤。基礎代謝・熱産生・脂質/糖代謝を高め、減量フェーズの「ケア剤(補助剤)」として位置づけられます。半減期はおおむね1日程度で、立ち上がり/切れも速いのが特徴です。
強み:食事制限やNEAT低下で落ちやすい代謝を補い、プレップや減量期の停滞打破に寄与。AASオン下では除脂肪量を守りながら脂肪を落としやすいという実務的メリットがあります。
弱み:過量で筋分解・頻脈・不眠・下痢など交感神経優位が強く出ます。PCTや回復期に用いると疲労感や体重リバウンド、甲状腺軸の乱れを招きやすい点もデメリット。医療用医薬品であり、国内法・競技規定の順守、医師相談が大前提です。
関連カテゴリ別の位置づけ
- β2/T3:クレンブテロール等のβ2刺激薬とは目的が重なり相乗も強い一方、心拍・不整脈リスクが加算。
- GLP-1/GIP:食欲抑制・胃排出遅延で摂取側を制御。T3は消費側を補助。役割分担が明確で併用は理に適うが、エネルギー不足が過度にならないよう管理。
- SGLT2:糖排泄でエネルギー赤字を作る。T3併用は脱水・電解質乱れに注意。
- メトホルミン:インスリン感受性を補い食欲も抑えやすい。T3の「代謝賦活」と競合せず、守りの相棒。
- ペプチド(GH/IGF系等):脂肪動員に寄与。T3で酸化側を支える構図だが、過剰同調はカタボ強化に。
- SARMs/AAS:筋保持の盾。T3のカタボ面を相殺しつつ減量効率を上げやすいが、脂質・血圧など全体リスクは増す。
法令・競技:T3は医師の診断のもとで扱う医療用。競技では所属団体の規定(WADA等の最新ルールや申告要件)を必ず確認してください。
2. 設計の一般知識(サイクル/運用の考え方)
フェーズ別の一般的運用です。個別の投与指示には踏み込みません。
- オン(減量/コンテスト prep):摂取カロリーを適正に落とし、タンパク質・電解質・睡眠を確保したうえで、T3は「停滞打破の補助」。AASや高強度有酸素と重ねる際は心拍・体温・体重減少ペースを厳密にモニター。
- ブリッジ:甲状腺軸の過干渉を避け、基本は非推奨。代謝落ち込みの主因が睡眠/NEAT/栄養なら生活改善を優先。
- PCT/回復期:原則避ける。甲状腺刺激ホルモン(TSH)を抑え回復感を損ねやすい。
- 筋肥大フェーズ:必要性は低い。脂質悪化や頻脈を招くとトレーニング質が落ちるため、使うなら代謝低下の客観所見があるケースに限り医師判断で。
一般知識として、医療では維持量がおおむね25–75µg/日の範囲で調整され、開始は低用量から徐々にという原則です。サイクルでも「最小有効量」「段階的見直し」「短期・限定的」が基本。半減期が短めなため日内分割の考え方もあります。終了時は体調とTSHの推移を見て段階的に手仕舞いする発想が安全側です。
栄養面は高タンパク(体重×1.8–2.2g/日目安)、適正脂質、カリウム/マグネシウム/ナトリウムの補給、脱水回避を徹底。睡眠不足は甲状腺系の不調を増悪させます。
3. モニタリング(血液検査/自覚症状)
タイミング | 項目例 | 目的 |
---|---|---|
開始前 | E2/総T/AST/ALT/GGT/脂質/血圧/心拍/TSH/FT3/FT4/空腹時血糖・HbA1c/腎機能 | ベースライン |
中間 | 上記+電解質(Na/K/Mg)/甲状腺抗体(必要時)/PRL(他剤評価) | 過不足の検知 |
終了/休薬 | 同上(特にTSH/FT3/FT4, 脂質, 心拍/血圧) | 回復確認 |
自覚症状チェック:安静時心拍上昇・動悸・手指振戦・暑がり/発汗・下痢/軟便・不眠/焦燥・体重減少が速すぎる、などは過量サイン。逆に強い倦怠・寒がり・むくみ・便秘は不足/軸抑制の可能性。いずれも数値と合わせて判断します。
4. 併用と相性(役割分担)
- 良い例:GLP-1/GIPやメトホルミン(摂取側を制御)+T3(消費側)。AAS(筋保持)+T3(脂肪燃焼)。
- 注意例:β2刺激薬や大量カフェインとT3の併用は頻脈・不整脈リスクが加算。SGLT2+T3は脱水・低血圧に注意。
- 重複機能の回避:脂肪燃焼ドライバーを多段重ねしない。役割は「食欲/摂取」「代謝/消費」「筋保持/回復」に分け、各1つを基本に。
- 肝・脂質:AASで脂質が悪化している時にT3で減量を急ぐとLDL低下が見えても全身ストレスは増えがち。ペース設定を守る。
5. 副作用・禁忌と受診目安
副作用 | 頻度感 | 危険サイン | 対処/受診目安 |
---|---|---|---|
動悸・頻脈・手指振戦・不眠 | よくある | 安静時HR>100–120/分持続 | 減量・休薬検討。胸痛/息切れを伴えば救急受診。 |
下痢・腹部不快 | 時々 | 脱水徴候(立ちくらみ、口渇) | 経口補水、症状持続で受診。SGLT2併用は特に注意。 |
焦燥・不安・体重減少過多 | 時々 | 急速な体重低下(>週体重の1%) | 摂取見直し・ペースダウン。血液検査でTSH/FT3/FT4確認。 |
不整脈・胸痛 | 稀だが重篤 | 胸部圧迫感、失神前駆 | 直ちに救急。心疾患既往があれば事前に医師相談必須。 |
骨量低下(長期高用量) | 長期で懸念 | 疲労骨折・背部痛 | 骨密度評価を検討。長期連用は避ける。 |
甲状腺軸抑制 | 調整不良時 | 強い倦怠・寒がり・むくみ | 段階的な中止と医療機関での評価。 |
禁忌/注意 | — | 未治療の副腎不全・甲状腺中毒症・重度心疾患・妊娠/授乳は医師判断 | 自己判断での使用を避ける。 |
6. よくある失敗と対策
- 開始量を急に上げる → 段階的に。自覚症状と数値で微調整。
- PCTや回復期に惰性で継続 → 軸の回復を最優先。T3は基本外す。
- β2や刺激物との過剰スタック → 心血管イベント増。役割分担を整理。
- 食事・睡眠が崩れたまま → まず基礎(摂取/NEAT/睡眠/電解質)を整える。
- 検査をしない → TSH/FT3/FT4と安静時心拍・血圧は最低限追う。
7. FAQ
Q. T3の“向いているフェーズ”は?
減量期のオンサイクルで、代謝低下の客観所見(TSH上昇、安静時心拍の低下、産熱低下の自覚)があり、栄養・睡眠を整えても停滞する場面の補助が主。ブリッジ/PCTでは原則用いません。
Q. 効果が体感できない/副作用が出る時は?
体感のみで判断せず、TSH/FT3/FT4、安静時心拍、体温、体重推移をセットで確認。頻脈・胸痛・強い不安/不眠は中止し医療機関へ。効かない場合は食事と活動量の見直しが先。
Q. 他剤との棲み分けは?
摂取側(GLP-1/GIP/メトホルミン/SGLT2)と消費側(T3/β2)、筋保持側(AAS/ペプチド)に分け、各カテゴリの同時多用は避けるのが基本。心血管リスクを最小化する組み方を優先。
8. 購入&無料パーソナル相談
著者プロフィール
みんなのステロイドストア管理人(アナボリックステロイド歴4年) — 「最短でデカく、健康被害は最小」をモットーに、販売と無料パーソナル相談を提供。
免責事項:情報提供目的。医療行為の代替ではありません。体調変化があれば医師に相談してください。国内では医療用医薬品です。所属競技の規定(WADA等)・国内法を必ず確認のうえ、自己判断での使用は避けてください。
参考文献
- 該当なし