テスト+デカの王道スタックで関節も筋量も伸びた話

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リード

ベンチプレスを伸ばしたい、肩や肘の違和感を抱えながらも除脂肪量をもう一段押し上げたい。そう考えてサイクル選びを調べていくと、必ずぶつかるのが「テストステロン+ナンドロロンデカノエート(通称デカ)」という古典的な組み合わせです。1960年代から海外の競技選手が使い続け、論文の被験者対象としても歴史が長い王道スタックですが、情報源によって用量や期間がバラバラで、結局どう組めば良いのか迷いがちです。

この記事では、実際に20年やっている中の人と仲間内で蓄積してきた経験をもとに、テスト500mg+デカ300mgを16週間続けた1サイクルの推移を時系列で追います。除脂肪量や関節の変化、副作用が出始めたタイミング、HCG(性腺刺激ホルモン製剤)の併用、終わったあとのPCT(ポスト・サイクル・セラピー=サイクル後の回復療法)までを通しで共有します。

結論

テスト500mg/週+デカ300mg/週×16週、HCGを途中から週500IU×2回、終了2週後からクロミフェン(クロミッド)でPCT。これが歴史的にも臨床報告の上でも事故が少ない組み合わせとされており、関節の張り感と除脂肪量の伸びが両立しやすい比率です。デカ単独や用量比逆転(デカがテストを上回る組み方)は性機能ダウンの報告が極端に多く、避けるのが無難です。

事例:16週間の推移をそのまま書く

開始時のスペック

  • 男性、30代後半、ウェイトトレーニング歴12年
  • 体重78kg、体脂肪率14%前後(InBody測定値)
  • ベンチ110kg×3、スクワット150kg×3、デッドリフト180kg×2
  • 前サイクル(テスト単体400mg×12週)から離脱して半年経過、血液検査で総テストステロン値が基準内に戻ったのを確認してから再開

用量設計

期間 テストE デカ HCG AI(アロマターゼ阻害薬)
1〜4週 500mg/週 300mg/週 なし アナストロゾール0.5mg隔日(様子見)
5〜14週 500mg/週 300mg/週 500IU×2/週 0.5mg隔日継続
15〜16週 500mg/週 中止 500IU×2/週 0.5mg隔日
17〜18週 テストPに切替250mg/週 なし 1000IU×3/週 継続
19週〜 全停止、PCT開始 - - -

テストエナンセートは半減期が約7〜10日と長く、週1〜2回の分割注射で血中濃度が安定しやすいエステルです。デカ(ナンドロロンデカノエート)も半減期が長く、週1回でも血中濃度の谷ができにくいため、注射頻度を抑えたい人にも向きます。

4週目までの変化

体重は+3.5kg、ベンチプレスのワーキングセット重量は5kg程度の伸び。デカ特有の関節の張り感が4週目に入ったあたりから出始め、長年違和感のあった右肩のインピンジメント様の痛みがほぼ消えました。これはナンドロロンが関節内コラーゲン合成と滑液量に影響するという報告が古くからあり、ボディビル現場でも「デカで肘や肩が楽になる」という体感が共有されている部分と一致します。

8週目〜12週目

体重+6.5kg、体脂肪率は13%とむしろ微減。除脂肪量で見るとおおよそ+7kg。ここで初めて軽い性欲低下を感じ、エストラジオール(E2)の血液検査を実施したところ、想定よりやや高めでした。アナストロゾールを0.5mg隔日のまま維持し、HCGを5週目から導入していた効果か、ED(勃起機能不全)寄りの症状にはなりませんでした。

デカは19-nor構造のため、プロラクチン上昇に伴う性機能ダウン(俗に「デカディック」と呼ばれる)が起こりやすい薬剤として知られています。テストステロンを土台に置いて、テスト>デカの用量比を守るのが回避策として現場で定着しています。

13週目〜16週目

体重+9kg、ベンチ120kg×3、スクワット165kg×3。睡眠時の発汗が増え、安静時心拍が60→72bpmに上昇。血圧は朝測定で128/82mmHg前後で、開始前(118/74)より明らかに上がっており、ここからは塩分とカフェインを意識的に減らしました。

後半の切替とPCT

デカは半減期が長いため、サイクル終了直前まで打ち続けるとPCT開始までの空白期間が伸びてしまいます。15週目でデカを止めて、17〜18週はテストプロピオン(半減期2〜3日)に切り替えて短く逃げ切るのが、海外フォーラムで頻繁に紹介されている王道の出口設計です。

19週目以降はクロミフェン50mg/日×2週→25mg/日×4週でPCTを実施。HPTA(視床下部-下垂体-性腺軸=自分の体内のテストステロン分泌を制御する神経系)の回復は緩やかでしたが、PCT終了8週後の血液検査で総テストステロン値が基準内中央値まで戻りました。

王道スタックを成立させる5つの設計ポイント

1. 用量比はテスト≧デカを死守

テスト500mg+デカ300mgのように、必ずテストステロン側を多くします。デカ単独やデカが上回る構成では、男性ホルモン受容体への作用バランスが崩れて性機能の落ち込みが顕著という報告が、フォーラムベースでも臨床ベースでも一貫しています。

2. HCGを早期から少量で

HCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)は精巣にLH(黄体形成ホルモン)様の刺激を与え、サイクル中の精巣萎縮を抑える目的で併用されます。週1000〜1500IU程度の少量を分割で打つのが、海外で広く紹介されている運用です。

3. E2(エストラジオール)管理を必ず採血で

体感だけでAIを増減すると、E2クラッシュ(下げすぎ)で関節痛・性欲低下・うつ症状が出ます。8週目を目安に採血して、E2が基準内に収まる用量に調整するのが安全です。

4. 血圧と心拍を毎朝測る

AASサイクルは赤血球増加・水分貯留・心拍出量の変化を伴います。家庭用血圧計を朝晩同じ条件で記録し、収縮期140mmHgを継続的に超えるなら用量見直し・サイクル短縮の判断材料になります。

5. デカは終盤で切る

長い半減期は安定の裏返しで、出口が伸びます。サイクル終盤2〜4週はテストの短いエステルに切り替えると、PCT開始までのタイムロスを短くできます。

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FAQ

Q1. デカは初心者でも使っていいですか? A. 初心者の最初のサイクルはテスト単体が一般的な推奨です。テスト単体で自分のE2感受性・血圧反応・回復力を把握してから、2サイクル目以降でデカを加える順序が事故が少ない流れです。

Q2. 「デカディック」を完全に避ける方法はありますか? A. 完全に避ける方法は確立されていませんが、テスト>デカの比率、HCG併用、プロラクチン採血、必要に応じてカベルゴリンの少量併用などが、海外で実践報告の多い対策です。体質差が大きい領域なので、初回は短く・低用量から試すのが無難です。

Q3. 16週は長すぎませんか? A. デカは効果実感まで4〜6週かかるエステルのため、12週未満だと持ち味が出にくいとされます。一方で20週超は脂質プロファイル(HDL低下・LDL上昇)への負担が大きくなる報告が多く、16週前後が現場での落としどころです。

Q4. PCTはクロミッドだけで足りますか? A. 比較的軽いサイクルならクロミフェン単剤でも回復例はありますが、16週級のテスト+デカのあとはタモキシフェンとの併用、もしくはエンクロミフェンへの切替を検討する人が増えています。自分のLH/FSH(下垂体ホルモン)とテストステロン値を採血で追って判断するのが基本です。

Q5. デカで関節が楽になるのは本当ですか? A. ナンドロロンがコラーゲン合成と滑液関連に影響するという報告は古くからあります。ただし「治す」薬ではなく、サイクル中の体感として「張りが出て痛みが軽く感じられる」という性質です。サイクル終了後に元の関節状態に戻る点には注意が必要です。

最後に

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